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うちのお風呂
私の人生において数奇な運命を持ち合わせているのがお風呂です。生まれた家には内風呂がなく、ご近所はみんな銭湯に通っていました。うちは通りを隔てたところにおばあちゃんの家があったので、そこに毎晩貰い湯をしに行っていました。
大人になって初めての一人暮らしをした家にはやっぱりお風呂がなくて、中庭にガス給湯器を取り付けてシャワーとして使っていました。京都にやってきて暮らした町家には昔はお風呂はなかったらしく、後になって取り付けただろう世界最小のユニットバスがうちのお風呂。そして3年前に越した終の住処になるであろう家はいろんな事情が重なりお風呂が作れず、せめて排水とシャワーだけでもと取り付けたのですが、友人から貰い受けた風呂桶(?)のお陰で唯一無二のお風呂となりました。
「毎日キャンプみたいやん!」と最初は嘆いたのですが、これが暮らしてみるとなかなか快適だったのです。夏はとても気持ちいいのですが、冬になると流石に辛いのではないかと思っていたました。ある日雪のちらつく中湯船に浸かりながら空を眺めていてこれは露天風呂なのではないか!と気付きそれからは「うちは露天風呂やし」とちょっとした自慢になっています。
そもそも私はお風呂の湯気が篭った浴室が苦手。浴室のカビとも無縁で掃除もめっぽう楽ちん。壁も天井もあって寒いのは嫌だけれど初めからなければそんなことは気にならないもので、私はうちのお風呂がとても気に入っています。
トビラノさんがうちのお風呂について文章を書いてます。こんなお風呂を楽しんでくれる人で本当によかったと思いました。