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Jun

台風


 朝起きると青空が広がっていて風も大して吹いていませんでした。「ほんまに台風きてんの?」と半信半疑の子どもたち。私も「こんなんやったら店開けられるんとちゃうかな」と思っていたのですが、学校も保育園も早々と昨日からお休みが決まっていました。そうしているうちにお昼頃にはだんだんと風が強くなって来て停電や断水に備えて何かしなきゃと急に焦りだし、まずは5合のお米を炊いて、お芋を蒸して、やかんに一杯お茶を沸かしました。懐中電灯のチェックをしていてろうそくがないことがわかったので、台風が収まったらろうそくを買っておこうと思ったりしました。

 ここまですると少し安心して後はお寺の本堂の瓦が飛びませんように、大きな被害が出ませんようにと祈るばかり。子どもの頃からなんとなく台風は夜中に通り過ぎて朝起きると台風一過でいいお天気になっているものだったので、こんな風に家族が家にいる昼間に台風を経験するのは初めてだなと窓の外を見ながら考えました。

 古い家なので、強い風が吹く度に家が揺れて土壁がバラバラと崩れる音がしたり、天井から黒い埃が落ちてきたりしました。風がおさまって外を見ると瓦やらとゆやら、波板が飛んできていて、外の土壁が剥がれたり、瓦が落ちていたりしていたけれど、私の住んでいる地域は停電も断水もなくやりおおせることができたようでした。誰ともなく近所の人が表に出てきて掃き掃除を始めて「怖かったですねえ」とか「大丈夫ですか?」と声を掛け合ってやっとホッとしたのでした。

 夜には東京から京都に来ていた友人一家が会いに来てくれて、皆んなでご飯を食べながら、こうして会えたなんてなんだか奇跡のような思いがしていたのでした。

 今日は朝から私はお寺や境内の掃除、トビラノさんは瓦が飛んだ屋根の応急処置。大変な被害に合われた地域の方たちのことを思いながら、早く元の生活が戻って来ますようにと祈りながら過ごした1日でした。


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