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牡蠣とクレソン
子どもの頃から高公さんが連れて行ってくれるのは、山や海。ハイキングとか海水浴とか楽しみに行くのでは全くなく、海なら釣り、山なら自然薯堀りや山菜摘み、恵子さんがアケビの蔓でカゴを編んでいたので蔓を取りにもよく行きました。
家に戻ったら、今度はその収穫を料理して食べる。これが日曜日の過ごし方でした。夏休みに長島スパーランドの波のプールや鈴鹿サーキットの遊園地に連れて行って欲しい!と思って、子ども代表(一応長女なので)で高公さんに言ってみたことはあるのですが、「そんなとこ行きたない」の一言であっけなく交渉終了。
「やっぱり子どもが喜ぶとこへは絶対に行けやんのや」と3人ともわかっていたのだと思います。
今思えばなんとわがままで自由奔放な父親と魔女のように何でも作るおおらかな母親の元で豊かな子ども時代を過ごしたことか!
この冬も紀伊長島から牡蠣、松坂からはまぐり、菰野からは猪や鹿の肉にクレソン、手作りのマスタードや梅干しとご馳走を送ってくれる高公さんと恵子さんにはほんまに感謝しています。二人のようにはなれやんけれど、いつかようようとセツにどんな父ちゃん、母ちゃんだったのか聞いてみたいです。